2018年10月11日木曜日

緊急職場集会開催のお知らせ(10/24水:八景キャンパス)

毎年恒例と化しつつある観がありますが、先日、八景キャンパスに横浜南労基署の調査(臨検監督)が入りました。その結果、36協定違反の残業が依然として続いているとして、「45時間以上の残業をゼロとする」よう指導があった模様です。

それを受けて、経営側より「10月の超勤60時間以上をゼロに、11月の超勤45時間以上をゼロに」するよう指示が出ました。

それ自体はもちろん望ましい話ではあるのですが、問題はその「望ましい状態」を「現実化するための具体的な方法とプロセス」です。ありがちな話ですが「現場の職員のサービス残業と持ち帰り残業」により目標が達成されるようなことになっては、却って状況は悪化してしまいます。

労基署から残業の縮減を指導されるのは何も今回が初めてではなく、少なくとも数年前よりずっと続いていたのですが、それに対する現実化のための方策はと言うと、「管理職から残業をしないよう仕事のやり方を工夫するようにと指示されたが、無理」、「どうやったらいいか指示を求めたが自分で考えろと言われた」等の訴えが組合に寄せられるという「現場任せ」のものでした。

今回は目標実現への意気込み(?)が尋常ではなく(事務局長名での通知文には「各所属長においては~目標必達をお願いします」とあります)、であるからこそ却って上記のような事態が懸念されます。近いところでは東芝の「チャレンジ」や日産の「コミットメント(必達目標)経営」、古くは「天長節マデニインパールヲ攻略セントス」とか「天佑ヲ確信シ、全軍突撃セヨ」のような事態は(目的が「残業の合法レベルまでの抑制」であるだけになおのこと)避けなければなりません。

そこで、この問題に絞って緊急に職場集会を開催することにしました。各職場における実態を把握し、問題がある職場については必要な対応を行いたいと思います。

日程は下記の通りです。

10月24日(水) 12:15~12:45 (八景キャンパス 組合事務室)

*組合員で無い方も含めて当日の飛び込み参加も歓迎ですが、なるべく
ycu.staff.union(アット)gmail.com
まで事前申込をお願いします。10月19日(金)までに事前申し込みをいただいた方には組合で昼食を用意します。

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2018年10月4日木曜日

一般職・専門職(旧嘱託職員・契約職員)の12月期勤勉手当について

9月4日、突然当局側より連絡があり、下記の「一般職・専門職の12月期の勤勉手当について」の提示を受けました。一般職、専門職について12月のボーナスのうち、勤勉手当については評価に基づき較差を導入したいという提案です。

平成30年9月4日
人事部人事課

一般職・専門職の12月期の勤勉手当について

一般職・専門職の新設に伴い、勤勉手当の成績率と分布率について提示します。

1 上位割合について
中間期の人事考課結果がS評価又はA評価の場合に勤勉手当を加算します。
成績率分布率
5%10%

2 下位割合について
中間期の人事考課結果がC評価又はD評価の場合に勤勉手当を除算します。
成績率分布率
▲5%絶対評価

3 スケジュール
平成30年9月19日(水) 回答期限
9月20日(木) 中間期振返りの依頼
9月下旬~ 中間期振返り面談
10月下旬 人事考課の運用に関する検討委員会


※旧契約職員の勤勉手当の取扱いについて
旧契約職員は制度変更に伴う激変緩和措置として、平成30年度に限り、旧制度における支給方法を適用し、平成31年4月から新制度による支給方法へ移行します。そのため、旧契約職員が平成30年度の人事考課において、12月期の勤勉手当の加算対象となった場合は、加算相当分を平成31年6月期の勤勉手当と併せて支給します。

一般職、専門職については、昨年度、労働契約法の改正を受け、嘱託職員、契約職員を終身雇用の新たな制度に移行するとの提案を受けて交渉を行いました。
https://ycu-union.blogspot.com/2017/06/blog-post.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/06/blog-post_22.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/07/710.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/07/blog-post_13.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/07/blog-post_18.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/07/blog-post_27.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/07/blog-post_42.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/12/blog-post.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/12/blog-post_23.html
https://ycu-union.blogspot.com/2017/12/blog-post_27.html

上記の組合ニュースにあるように、組合としてはもともと任期制の撤廃、終身雇用化を要求していたので終身雇用化自体に反対する理由はないものの、特に嘱託職員については給与が横浜市の嘱託職員に比べ非常に低く、その点を放置したまま新制度に移行することには問題があるとして、新制度への移行を了解後も、新制度発足と同時に給与も引き上げるよう求めて交渉を続けていました。残念ながら新制度発足までに当局側の譲歩を勝ち取ることは出来ず、この点については継続協議ということになっていました。

また、ちょうど当局側の提案を受けた直後に職場集会が予定されており、組合としては、その場で該当の職員の方のこの提案と新制度発足後半年余りを経ての実態についてのご意見等を踏まえ対応を決定することにしました。
https://ycu-union.blogspot.com/2018/08/921922.html

その結果、組合員、非組合員の該当の職員の方々から多岐にわたり問題点の指摘があり、それらを集約の上、9月26日付で以下の通り当局側に対して回答を行いました。

2018年9月26日
公立大学法人 横浜市立大学
理事長 二見 良之 様
横浜市立大学職員労働組合 執行委員長
横浜市従大学支部 支部長 三井 秀昭

一般職・専門職の12月期の勤勉手当について(回答)

9月4日付で提案された一般職・専門職の12月期の勤勉手当について、以下の通り回答します。


今回提案は、この4月より契約職員、嘱託職員から移行した一般職、専門職について期末手当のうち勤勉手当に関して評価に基づき較差をつけようとするものである。しかしながら、少なくとも一般職については、以下の疑問点があり、当局側提案通りの内容で実施に移すことは問題があると考える。

  1. そもそも基本的に定型的業務を中心とするはずの一般職において較差を設けることは疑問がある。
  2. 組合としては上記のように較差の導入自体に賛成できないが、提案の内容の細部を見ても、5段階評価のうち、上位2段階で加算、下位2段階は除算というのは極端であり、特にC評価で減額を行うのは問題があるのではないか、SとA、CとDが同額というのはおかしいのでは等、どのような観点から設計されたものか疑問を覚える。
  3. 一般職に対する業務の割り当て、MBOの設定、評価については、実際の各職場において、かつての嘱託職員としての位置付けをそのまま受け継いだもの、嘱託職員よりも重い位置づけにしたもの、時に総合職のそれを含む場合など混乱が見られる。これはそもそも制度改正提案当初においては「雇用契約法改正に対応し終身雇用化するための制度改正で業務内容は変わらない」「そのため年間給与総額も変わらない」という説明だったものが、妥結後、制度発足直前になって「一般職になったのだからこれまでとは違う」などの言説が現場レベルで出回るなど、妥結後に一般職の位置付けを曖昧にしたことに起因しているのではないか。処遇較差の導入は、業務の割り当て、MBOの設定、評価が適切であることを前提とするものであり、それらの前提条件が満たされているのか、重大な疑問がある。
  4. 「職員人事考課実施要領」を見る限り、一般職に対しても総合職と同様の評価基準を適用するもののように思われるが、これも業務の違いを無視したものであり疑問がある。
  5. 以上のような状況、加えて合意時にも確認したように本学一般職の月額給与は横浜市の嘱託職員を大きく下回っており、このような条件下において多大な手間をかけて評価とそれに基づく処遇較差を導入するよりは、評価に係るコスト分も含め、本俸等の一般職全体の処遇の改善に廻す方が望ましいと考える。
  6. 近年ようやく改善されてきていたが、法人化以降、長期に渡って組合側の要求に対しては、そもそも交渉に応じなかったり長期間回答を行わなかったりする一方、当局側提案に対しては数日~数週間で回答を要求するなど労使対等の原則、誠実交渉義務に反する状態が続いていた。今回提案は、一般職に対する評価に基づく較差の導入という重大な問題であるにも関わらず、当局側が提案を行ったのは回答期限のわずか2週間前で実質的に交渉は困難であり、組合の当初提案への同意を前提とするが如きスケジュール設定は極めて遺憾である。
以上

このように、今回の当局側の提案は、一般職についてはそのまま実施に移すのは問題が多すぎるとして組合としては反対を表明しました。また、継続している給与面だけの問題だけでなく、職場集会で寄せられた多数の問題について、まとめて次項の通り要求書として取りまとめ、回答と同時に当局側に手渡しました。

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一般職の処遇に関する要求書

上記の通り、職場集会で寄せられた意見を取り纏め、7項目の要求として当局側に提出しました。今後、実現を目指して交渉を行って行きます。繰り返し呼び掛けていますが、交渉を少しでも実現するために大切なのは組合に加入する人が一人でも増えることです。現状がおかしいと思う一般職の方には、是非加入を検討ください。
https://ycu-union.blogspot.com/p/blog-page.html

2018年9月26日
公立大学法人 横浜市立大学
理事長 二見 良之 様
横浜市立大学職員労働組合 執行委員長
横浜市従大学支部 支部長 三井 秀昭

一般職の処遇に関する要求書

市民から期待され信頼される大学教育と運営の確立に向け、日頃の取り組みへのご尽力に敬意を表します。

さて、標記の件については、昨年度、嘱託職員、契約職員から一般職への移行について妥結した際、本学一般職の月額給与は横浜市嘱託職員と比較し大きく下回っており、この点に関する改善の交渉を継続することを条件としていたところです。

新制度発足以降、約半年が経過し一般職の業務実態が明らかになってきたことから、上記の横浜市嘱託職員との給与格差の改善も含め、以下の通り一般職の処遇改善について要求します。

  1. 横浜市嘱託職員に比べ4万円以上の較差がある月額給与について、同額に引き上げること。
  2. 一般職のパートタイムとフルタイムでは1時間当たりの給与額で大きな差がつけられており、このためパートタイムの一般職が残業してフルタイムの一般職と同じ時間の労働を行っても残業手当を含めた給与額はフルタイム一般職の給与を大きく下回っている。一部には残業が恒常化し、実際の労働実態がフルタイムの状態となっているケースもある模様である。同様の職種で同様の業務を行っているにもかかわらずこのような格差は不合理であり、パートタイムの一般職の1時間あたりの給与はフルタイムの一般職の給与と同額とすべきである。
  3. 制度変更提案時の説明では、一般職の業務内容は当時の嘱託職員と同様とのことであったが、実際には総合職の業務を一部負担している事例も発生している。一般職の年間給与総額を嘱託職員時代と同額に抑える根拠として当局側が挙げたのが業務内容は変わらないという点であり、業務内容が変更されるのであれば、当然、それに見合った処遇の変更が行われるか、あるいは一般職としての業務以外を課すべきではない。
  4. 一般職の位置付けが妥結後に曖昧になったこともあり、業務の割り当て、MBOの設定、評価について混乱が生じ、一般職の評価、処遇に対する不信を招いている。また、「職員人事考課実施要領」を見る限り、一般職に対しても総合職と同様の評価基準を適用するもののように思われるが、これも業務の違いを無視したものであり改善を求める。
  5. フルタイムを希望したにもかかわらずパートタイムとされた例がある一方で、多くの嘱託職員がフルタイムとして移行した部署もある模様であり、これらの部署間の取り扱いの較差について説明を求めるとともに、少なくとも残業が常態化し、実際にはフルタイムの勤務状態になっている一般職については、本人が希望する場合フルタイムに変更することを求める。
  6. 4月時点で勤務期間が一般職への移行基準を満たさないとして嘱託職員にとどめ置かれた職員がいる一方で、4月以降に採用された非常勤職員がごく短期間に一般職に移行する事例も発生している模様である。制度運用の公平性が疑われるものであり、説明を求める。
  7. 異動を希望する一般職については、総合職と同様に対応する事を求める。
以上

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