2021年8月11日水曜日

本学における職域接種について(学生の皆さんへ)

 7月22日付の組合ニュース【公開版】で、教員組合・職員組合の連名で6月25日に新型コロナワクチン接種に関して「学生、教職員への新型コロナワクチン接種に関する要求」を大学に行ったこと、また、その後、職域接種の申請の結果について問い合わせを行ったところ、7月12日付で「申請に対する承認可否の回答がまだ来ないため待っている状態」との回答があったことをお知らせしました。

 その後、7月21日、学内教職員に対して、接種の実施日が確定した旨の情報が流され、これに少し遅れて組合に対しても同様の連絡がありました(学生を対象とした連絡は更にこれに先立って行われたようですが、具体的な日時について組合は承知していません)。

 これにより8月12日から八景キャンパスでワクチンの接種が始まるはずです。

 上記の学生、教職員、また組合への連絡以降は、学内にはワクチン接種に関する公式の追加情報はほとんど流されていないのですが、職員組合から追加の問い合わせを行った結果、ワクチンは(すでに接種を行っている医学部・附属病院関係者を除いた)希望する学生、教職員に不足が生じないだけの量を確保している、との回答を得ています。

 それ以降については公式の情報がないため非公式の情報によるものですが、実際の学内の接種希望者数は確保されたワクチン数を大きく下回っており、特に学生の希望者は見込みよりかなり少ないレベルにとどまった模様です。このため、大学は学外にもワクチン接種の打診を行うなどしているという話もあります。

 最初に書いた通り、両組合合同で行ったのは「学生、教職員への新型コロナワクチン接種に関する要求」と学生の皆さんに対する対応も含めたものです。組合のブログが学生の皆さんに届く可能性は少ないでしょうが、それでもワクチン接種についての呼びかけを行いたいと思います。

 まず、ワクチン接種は任意であり、その点は両組合の共同要求でも第4項として確認を求めています。それを前提としたうえでの話ですが;
  1. 職域接種を希望した他大学においてワクチンがいつ届くかわからず職域接種を断念せざるを得なかった、ワクチンの供給数が要望を大きく下回ったなどの話も聞こえてきており、それらの大学の学生に比べれば希望すれば確実にワクチン接種を受けられるというのは非常に幸運な状況と言える。
  2. 今回の職域接種を見送った場合、各自治体での65歳以下への接種の状況を考えると後期授業開始までにワクチンの2回接種を受けることは難しそうである。
  3. 首都圏で急速に拡がっているデルタ株は、これまでのタイプに比べ強い感染力を持っているらしいことが複数の専門機関、専門家によって指摘されている。
  4. すでに神奈川県内では感染しても十分な医療を受けられる状態ではなくなっている。
  5. 副反応のリスクについては、現時点では感染症の専門家、学会などは、新型コロナに感染、重症化するリスクに比べればはるかに小さいとしている。(例えば、日本感染症学会「COVID-19 ワクチンに関する提言(第3版)」P.10)
などが現状において考慮すべき条件として挙げることができます。

 ワクチンに関しては、専門家による「現時点で確実に言えそうなもの」から誰が信じるのだろうという陰謀論レベルまでの、あまりに大量の情報が入り乱れており、それが接種への慎重な態度を促している面もあるのではと思われますが、あと1か月少々で後期授業が始まることになります。皆さんの参考となるよう、専門家による直近の一般向けの解説を以下、いくつか紹介しますので、接種を迷っている学生の皆さんには、これらの情報、そして自分自身でも信頼できそうな情報を調べたうえで(ネットで日本語情報を探すのなら、例えば検索ワードに「ac.jp」や「go.jp」を加えるなども有効です)自身の選択を考えてみてください。

「水ぼうそうと同じ感染力? 感染爆発を招いているデルタ株にどこまで警戒を強めたらいいのか」
岩永 直子 2021年8月3日

「新型コロナ デルタ型変異ウイルス 感染力、重症化リスク、ワクチンの効果など 現時点で分かっていること」
忽那 賢志 2021年8月1日

「新型コロナワクチンの長期的な安全性への懸念は?」
忽那 賢志 2021年6月21日

「新型コロナワクチンは年齢や性別、基礎疾患によって効果や副反応が異なるのか」
忽那 賢志 2021年6月19日

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