2019年8月2日金曜日

本学の財務状況と職員の処遇に関する質問書

給与等の本学職員に関する交渉についてはこれまでも可能な限り公開してきましたが(例えば 最近のものでは https://ycu-union.blogspot.com/2019/02/blog-post_10.html など)、近年は「法人財政の悪化」、「法人財政が苦しい」という言葉が職員の処遇を巡る交渉において当局側の定例の枕詞と化している観がありました。

それにも拘らず、これも繰り返し指摘しているように(例えば https://ycu-union.blogspot.com/2019/01/2018-2019.html )現在の第3期中期計画においては中長期的な合理性の疑われる組織拡大路線が取られており、それだけでなく当初中期目標・計画を変更して更なる組織拡大も進行しています。これらが中長期的な確固たる基盤に基づくものであるのであれば必ずしも懸念すべきものではなく、また労働組合的には教職員の処遇等と引き換えにされるものでなければ疑念を抱く必要もないかもしれません。しかし、上記のような第2期中期計画期間から続く「財政難」を理由とした職員の処遇の抑制方針も考え併せると、まさにその点での不安を禁じ得ない状況です。

また、昨年度来の「働き方改革」に対応した超過勤務の縮減、最近の大学付属病院における「無給医」問題の指摘は、人件費に関して中期計画・年度計画策定時に予想していなかった影響を及ぼすものと考えられます。

このため、下記の通り、法人理事長に対して財務・人件費の状況と今後の職員の処遇に関する方向性を明らかにするよう求める質問書を提出しました。当局側も応じる姿勢を示したため、いずれ回答がをこの組合ニュース(公開版)でもご紹介できるものと思われます。

2019年7月29日
公立大学法人 横浜市立大学
理事長 二見 良之 様
横浜市立大学職員労働組合 執行委員長
横浜市従大学支部 支部長 三井 秀昭

本学の財務・人件費の状況と今後の職員の処遇に関する質問書

市民から期待され信頼される大学教育と運営の確立に向け、日頃の取り組みへのご尽力に敬意を表します。

さて、標記の件については、近年、組合の要求に対して当局側が「法人財政の悪化」を口にすることが常態化する一方で、現行中期計画においては大幅な拡大政策を取っており、一般的な国公立大学運営の範囲では、それに伴う支出増が収入増を上回る可能性がきわめて高いことから、組合はかねてよりその点について懸念を表明してきました。

これに加えて、①昨年度来のいわゆる「働き方改革」に伴う超過勤務の縮減等の影響、②先日、本学も該当することが明らかになった附属病院における無給医問題により、当初予期されていない人件費への影響が生じているのではないかと思われます。また、③上記の現行中期計画における拡張路線に伴う支出において計画策定段階で本来必要なレベルの検討がなされておらず、事後的になし崩しの支出が認められているのではないかとの疑念も禁じ得ません。

このため、法人の財務および人件費の状況、特に固有職員人件費の状況とそれらに基づく今後の方針等について、説明を行うよう求めます。

以上

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