2011年1月27日木曜日

たかがお弁当、されどお弁当 - 入試業務従事者に対する真っ当なサポートを

 去る1月15日(土)・16日(日)に日本全国で実施された大学入試センター試験。例年通り本学でも、金沢八景キャンパスを会場に1900名の志願者を迎え入れ、約250名もの教職員(共同実施校の鎌倉女子大学の教職員を含む)や学生スタッフの協力により、無事に実施されました。

 2日間に渡って実施されるセンター試験は、1日目は9:30解答開始の「公民」のコマから、18:35解答終了の「英語リスニング」のコマまで、2日目は9:30解答開始の「理科①」のコマから、18:00解答終了の「理科③」のコマまでと、合計10コマの試験が実施されて、受験生は各々の大学出願に必要な科目を選択して受験します。そして、実施に当たる教職員は、当然にそれより早い朝6:45~8:00頃から、夕方は18:30~19:30頃までの長丁場の業務に従事します。

 大学にとって、センター試験に限らず、全ての入試が万全に実施されることは当然の事ですが、2日間にわたって全国一斉に実施される大学入試センター試験については、他のどの入試よりも負担は大きいものであり、無用なトラブルを避ける方策が充分になされることは当然の事です。中でも、限られた時間の中で、かつ不測の事態に即応できるよう、拘束性の高い状態の中で昼食を取らなければならない従事者に対して、公費負担でお弁当を用意することは、基本中の基本とも言える事項です。

 従事者数の最も多い監督者の動きを例に見てみると、両日ともお昼食前の試験コマの解答終了時間は12:15。それから答案を回収して試験場本部に戻り、正しく答案を格納するとすぐに12:25くらいなります。昼食後の試験コマの解答開始時間は13:30ですが、問題冊子の配布や注意事項の伝達の為、13:05までに問題冊子等を準備して試験場本部を出発しなければならないので、昼食を取る時間は実質30分程度しかありません。

 ことろが、組合ニュースの「職場諸要求」に関してお伝えしていますように、昨年より試験従事者に対する昼食の公費負担が認められなくなりました。しかし、安全な試験実施の為には、昼食のお弁当を一括で準備しておく事は不可欠な為、やむなく実施部局のアドミッションズセンターにおいて従事者から私費負担の500円を個別に徴収する形で対応をしています。(なお、共同実施している鎌倉女子大学では、当然のように公費で従事者のお弁当を支給しています。)

 ただでさえ従事者には負担の強い業務を強いている中で、サポートする職員にとっても、多くの関係者からお弁当代を集金し、文句を言う従事者に頭を下げ、正確にお金を集計して対応する事は、大変な負担を強いるものです。時には集金のタイミングを逸したりして担当者が穴埋めをする、という事態もおきています。

 限られた時間の中で、かつ不測の事態に即応できるよう、拘束性の高い状態の中で昼食を取るという事は、それ自体が入試業務の一環と言える事であり、食事だから公費負担をしないという理屈で片付けられることではありません。

 現場の実施部門では当然に公費負担を求めていますが、財務や人事当局は、このような現場の声に耳を傾けずに冷酷な姿勢で負担を強いています。現場に無理な負担をさせてでも、昼食の公費負担を頑なに認めない事で、一体何を守ろうとしているのか? この点に対する明確な説明は無く、まったくもってひどい話です。

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