2014年12月4日木曜日

職員労働組合 2014-15年度活動方針

11月28日に本年度の組合の大会を開催、活動方針を決定しましたのでお知らせします。

昨年度までとの違いとしては、最大の課題であった任期制廃止への取り組みに関して、固有常勤職員については昨年度いっぱいで任期制が廃止、終身雇用へと転換されたため関連部分を削除した点が挙げられます。ただし、それ以外の大学専門職、契約職員、嘱託職員については依然として1~3年の任期制が続いているため、その部分は昨年度のままです。また、任期制が廃止された常勤職員に関しても、各種トラブルの際にそれが直ちに任期不更新や1年以下の任期の提示等へ結びつかなくなっただけで依然として各種のトラブルが頻発しています。これらは契約形態ではなく主として職場環境・労働環境に起因する問題であるため、この点についても引き続き取り組みを続けます。その他、詳細等については以下をご覧ください。

職員労働組合 2014-15年度 活動方針

1.働きやすい職場環境の確保への取り組み

社会環境の激変とそれに伴う大学への要求の多様化、公的助成の削減など日本の大学を巡る環境は年々厳しさを増しています。特に横浜市立大学においては、前市長の下における法人化決定以降、国立大学の比ではない大幅な経費の削減、市OB・市派遣幹部職員への経営権の集中による無駄な業務の増加と現場負担の増大など、非常に不安定な大学経営が続いています。また、労働契約法の改正と法人化以降の取り組みの結果、固有常勤職員の任期制は廃止されたものの、それのみで固有常勤職員をめぐる諸問題が解決されたわけではなく、人材育成、人事評価、労働時間等の職場環境に関する多くの問題が残されています。大学に働く職員の職域を代表する労働組合としてこれらの問題に取り組み、職員の労働環境の改善、安心して働ける職場の確保に全力を挙げます。

2.組織拡大への取り組み

法人化以降、市派遣職員の引き上げ・退職に伴う組合員の減少が続いていましたが、常勤・非常勤の固有職員の加入により減少に歯止めがかかりそうな様子も見えてきました。とは言うものの、大学にとどまっている市派遣職員は漸次退職を迎え、固有職員の組合員については、事務系職員及び大学専門職は全員任期制で雇用の継続が不安定な状態が続き、嘱託職員・契約職員には雇止めの問題があるなど組合の維持・拡大は依然として容易ではない状況です。近年の嘱託職員や契約職員問題への取り組みや組合ニュース【公開版】を通じた情報提供、問題提起等によりプロパー職員の組合に対する信頼・期待は高まっていますが、これを組合員・組織の拡大へとつなげていく必要があり、これまで取り組みの遅れていた派遣会社からの派遣社員も含め、新規の組合員の獲得に取り組みます。また、ずらし勤務の導入や業務の多忙化で難しくなっている組合員相互の交流を確保・促進し、組合の基盤を強固なものとします。

3.嘱託職員、契約職員雇止めの廃止への取り組み

この問題については、職員組合の取り組みの結果、任期更新が終了した嘱託職員について、引き続き嘱託職員が必要であると認めた業務に関しては、雇止めになる嘱託職員の再応募を認める等の措置を取るという運用上の変更を勝ち取ることができました。しかしながら、昨年度、ついに業務の廃止を理由とした雇い止めが発生しており、また、再応募の結果採用された嘱託職員についても給与、賞与、休暇等の処遇がリセットされるという問題点が存在しています。引き続きこれらの改善を求めていくと共に、常勤職員と同様、雇止め自体の撤廃へとつなげるよう取り組みを進めます。

4.大学専門職の雇用問題への取り組み

大学専門職制度は、国内の大学関係者等の大学職員の高度化(アドミニストレータ化)への要請に対する先進的取り組みとして導入されたものでしたが、法人化直後から大学の経営権を事実上掌握した市派遣幹部職員によって、その趣旨を無視した制度運用が行われ、さらに、契約更新を迎える個別の大学専門職に対して、「大学専門職の廃止が決まった」(学内にはそのような情報は一切明らかにされておらず、事実かどうかすら不明です)などとして一般事務職への身分の変更か退職かを迫るという不当行為が行われ、このような不透明な行為の結果、本学の運営に関する告発本が出版される事態にも至っています。組合執行委員でもある大学専門職2名の雇用と身分はとりあえず維持されていますが、職員の高度化や専門化とは相反する人事政策上の動きは続いており、大学専門職自体僅か3名にまで減少させられた中、その身分や業務の安定性の確保、専門職としての評価の問題などの課題は引き続き残っており、今後も取り組みを継続します。

5.コンプライアンスに基づく労使関係確立への取り組み

度重なる交渉や組合ニュース【公開版】等を通じた指摘がある程度の影響を及ぼした模様で、法人化後の数年間の状況に比べれば担当者レベルでの対応に関してはある程度の改善が認められるものの、法人化後、事実上人事権等を掌握する市派遣幹部職員の労働3法、労働契約法を始めとする関係法令、制度等への知識・認識の不足が本学の労使関係の底流を流れており、それが人事制度、制度運用、個別の雇用関係トラブルに大きく影響を与えています。関係法令及びそこで保障された労働者・労働組合の権利の尊重に基づく労使関係の確立を求め取り組みを続けます。

6.組合事務室使用問題

組合事務室に関しては、一昨年度末に大学当局側からの要望に基づき「組合事務室使用に関する確認書」を締結、さらに本部棟耐震改修後の組合事務室の在り方についても昨年度、長期間にわたる交渉の末、2月にようやく合意が成立したところです。
しかしながら、7月30日、当局側から突然、「耐震改修後の組合事務室の位置を変更したい」との一方的な申し入れがあり、その場で組合事務室に関する問題は労使交渉事項であることを認めさせましたが、最終的な耐震改修後の組合事務室の在り方については、依然として決着していません(10月29日現在)。労使対等、労使間合意の尊重という原則に立ち、市従本部及び問題を共有する教員組合と連携し、問題の解決に取り組みます。

7.横浜市従本部、教員組合等との連携

本学の労働環境は、法人プロパー教職員にとって非常に厳しい状態が続いています。横浜市従本部、教員組合や病院組合等との連携を深めつつ、山積する問題に取り組んでいきます。

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