2014年1月24日金曜日

公立大学・高専SDフォーラム IN 山梨(2/15)

 来る2月15日(土)、山梨県立大学飯田キャンパスにて、公立大学・高等専門学校の職員を対象としたSDフォーラムが開催されます。

 プログラムの詳細や申込方法(1 月末日締切)は、以下のページをご覧下さい。
http://kouritsunw.blog.fc2.com/blog-entry-33.html
(副委員長の出光が参加予定です)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ

2013年12月16日月曜日

横浜市立大学改革はどこへ行くのか -中教審組織運営部会審議まとめ、 学長中心、教授会権限、高度専門職、SD-

 12月24 日の中教審大学分科会で最終的にオーソライズされるため、現時点ではまだ案ですが、12月5 日の大学分科会組織運営部会において、日本の大学に非常に大きな影響を及ぼすことになるであろう審議まとめが提示されました。安倍政権の発足以降、グローバル化の問題を中心に高等教育政策に関する検討が急ピッチで進んでいますが(その一部については本年7 月4 日付の組合ニュース【公開版】でご紹介していま
す)、今回の組織運営部会審議まとめは、大学のガバナンスのあり方についての法令改正を含めた改革案を提示するものです。

 形式的には、中教審の、分科会の、そのまた部会の半年あまりの検討のまとめでしかありませんが、内容的には、国立大学法人制度、地方独立行政法人制度(公立大学法人制度)というガバナンス改革の系譜に直接連なり、さらにそこから踏み込んで各大学内部の制度、ルール、運用にまで改革を迫ろうとするものであり、中教審答申に匹敵するか、見ようによってはそれ以上の重要度を持つものと言えます。先日発表された「国立大学改革プラン」と並んで、来年度以降の日本の大学のあり方を(良し悪しの問題とは別の話として)大きく規定するものとなるでしょう。

 内容は、一言で言えば教授会権限を限定、予算・人事を含め学長に権限を集中し、かつ学長を補佐する体制を整備するという方向性により、大学のガバナンスを強化することを目指すというものです。これまでもこの種の議論や答申等はありましたが、法令改正を行ってでも現実化するという決意、さらには各大学には学則レベルだけでなく規程レベルまで踏み込んで、そのような趣旨に反する内容になっていないか検証と整理を求めるという点でこれまでの対応とは一線を画すものとなっています。

 このまとめ自体に関してもいろいろと書きたいことはありますが、ここでは、この審議まとめと横浜市立大学の関係について触れたいと思います。

 ご承知の通り、横浜市立大学は平成17 年の法人化時に理事長・学長に極端に権限を集中するガバナンス形態を採用しました。具体的には、例えば教授会権限については、「入学、進級、卒業、休学、復学、退学、除籍、再入学、転学、転学部、転学科、留学、学士入学等学生の身分に関すること」及び「学部運営会議から付議された、その他学部の教育に関すること」という2 点に関する審議権のみ(学則第77 条)で、しかも「代議員会の議決をもって、教授会の議決とする。」(学則第76 条2 項)とされ、金沢八景の本キャンパスでは4月に1回開催され、「総て代議員会に委任する」ことを決議するだけの存在となっています。また、理事長、学長を補佐すると同時にそのガバナンスをチェックする機能を持つはずの理事会は設置されていません。学外には公開されていませんが、規程集を見ると「理事長が別に定める」という言葉が頻出しており、組合の各種交渉の過程でもそれが具体的にどう定められているのか明らかでなく問題になることが一度ならずありました。一体誰が決定権を持っているのかはっきりせず、それはつまり理事長が決定権を持っているのだろうと考えるしかないことも多々あります。

 では、このような「横浜市立大学法人化改革」と今回の審議まとめの関係について見ていきましょう。

 第一に、今回の審議まとめは、教授会権限について「①教育課程の編成,②学生の身分に関する審査,③学位授与,④教員の教育研究業績等の審査等」に関する「審議権」としています(P28)。これらについて、どのように具体化するかについては部会の中でも意見の違いがあり、最も強硬な企業委員の主張では学校教育法を改正し、そこに上記のように教授会の審議権として①~④を具体的に列挙するよう求めています。今回はそこまでは踏み切るという話にはならず、先送りされたと理解していますが、仮に来年度以降そういうことになった場合、限定列挙ですので一般の大学の場合はこの4項目に教授会権限が限定されることになります。しかし、横浜市大の場合、上記のように逆に権限が②の学生の身分のみになっているので、①、③、④を教授会に戻さなければならないことになります。最も強く教授会権限を制限する方向になった場合、横浜市大では逆に権限が返ってくる。何とも皮肉な話です。

 第二に、学長補佐体制の一環として、これまでの大学の構成員「教員」、「事務職員」に加え「高度専門職」の創設を求めています(P18)。これは、横浜市大における「大学専門職」とほぼ同じものです。「大学専門職」は、法人化された横浜市大の初代理事長となるはずだった故孫福弘氏(慶応大学教授、大学行政管理学会初代会長等)によって新たな法人経営・大学経営の担い手として本来は構想されたものと思われますが、横浜市関係者により現在では事実上廃止されてしまいました。

 一連の経緯については、本学教員組合のニュースに寄稿したものがありますので、ご関心の向きにはそちらをご参照ください(教員組合週報2011.05.18 「横浜市大における大学専門職の創設と変遷」)。さらに辞職した大学専門職による告発本も出版されてしまっています。文科省は、年度内に大学設置基準を改正、「高度専門職」を制度化するとしています。力ずくで大学専門職制度を潰した本学では、この制度改正にどう対応するのでしょうか?そ知らぬ顔で、新たに「高度専門職」を設けるのでしょうか?

 第三に、文科省は「SD」についても「高度専門職」の問題と同様に年度内に大学設置基準を改正、正式に位置付けるとしています。この職員育成、能力向上という問題は、横浜市大というよりは公立大学の多くに共通する課題といえます。法人化前の公立大学においては、事務局は平均 3年程度で
ローテーションする設置自治体の職員により構成されていました。このような在り方は、①大学経営は自治体の本来業務でないがゆえに、自治体職員は大学経営に関する知識、経験を持っておらず、仮に熱心に勉強したとしても 3 年後にはその人は異動してしまい、部署としての知識、経験はリセットされてしまう、②自治体の本来業務でなく、3年後には異動する可能性が高い業務に対して最低限以上のエネルギーを割くことは個人レベルで見た場合必ずしも合理的でなく、大学職員としての必要な知識を積極的に身につけようとする等の正のインセンティブが働きにくい、③同様の理由で、大学に対するロイヤリティも生まれにくく、それが教員、学生との関係にも影響する等の問題を抱えていました。法人化後も多くの公立大学においては管理職は設置自治体からの出向であり、この問題は持ちこされています。また、法人化後、採用が可能となった固有職員に関しても、上記のような構造的問題の下、国立、私立並の職員を養成するという法人としての確固とした人事方針が存在しない限り、人材育成に資金と時間を割くことはなかなか認められません。結果、OJT を中心に加えて設置自治体の研修の利用による人材育成というパターンになるのですが、書いたように管理職の多くは依然として設置自治体からの出向で、大学職員としての経験年数は 0~3年程度です。業務による違いはありますが、OJT の効果も限定的にならざるをえません。設置自治体の研修にしても、この 10 年で急速に高度化を迫られた大学経営のニーズに充分に対応できるものではありません。横浜市大の場合、固有職員全員任期制という制度の下、問題は一層深刻です。職員組合は一貫して固有職員に対して「大学職員」としての適切な SD を行うよう求めて続けており( http://ycu-union.blogspot.jp/2011/11/blog-post_25.html )、さらに任期制廃止交渉の中でも SD の全体像について明らかにするように要求しているところです( http://ycu-union.blogspot.jp/2013/07/blog-post_4.html )。過去数年、はかばかしい成果は得られていませんが、せっかく文科省が大学設置基準への位置づけという新たな梃子を用意してくれるのであれば、有難く活用させてもらおうと思います。

 他にもありますが、今回の審議まとめは大学ガバナンスの極めて広範な領域にわたるもので、数頁で書ききれるものではなく、この程度にしたいと思います。職員の皆さんには、是非、全文を精読するようお勧めします。企業委員の主張に沿った部分、私学経営者の立場に配慮した部分、高等教育
研究者の意見を考慮した部分等々、様々な見解、主張が合成されたものであり、そういう意味で分かりにくい面も多々ありますが、そういった要素も含め非常に重要でかつ勉強になると思います。
(菊池 芳明)

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ

2013年12月4日水曜日

職場集会開催のお知らせ

 職場集会を以下の日時で開催しますので、お知らせします。

八景キャンパス: 12月19日(木) 12:05~12:55
 (本校舎1階 職員組合事務室の隣の組合会議室)

福浦キャンパス: 12月18日(水) 12:05~12:55
 (医学研究棟 A209号室)

*会場の関係で福浦キャンパスが先の18日(水)、金沢八景キャンパスが後の19日(木)といつもと順序が逆になっています。ご注意ください。

前回10月の職場集会以降の組合の活動状況、特に任期制廃止問題と本校舎耐震改修後の組合事務室問題に関する交渉の状況を中心に、各職場の近況、課題についての情報交換等を予定しています。非組合員の方の参加も歓迎します。飛び入り参加も可能ですが、12月16日(月)までに参加の申込をいただいた方には、組合でお弁当を用意します。事前申込は、ycu.staff.union(アット)gmail.com までお願いします。

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ

2013年11月13日水曜日

横浜市立大学職員労働組合2013-2014年度活動方針について

 11月7日、本年度の横浜市立大学職員労働組合の大会を開催して2013-2014年度の活動方針を決定しました。相変わらず問題は問題として根本的には解決されないまま積み残っていくため、項目としては基本的に昨年度と同様です。主に任期制廃止問題と組合事務室問題について、この1年の状況の変化や新たな問題の発生に合わせて記述を修正しています。

職員労働組合・横浜市従大学支部 2013-14年度 活動方針

1.働きやすい職場環境の確保への取り組み
 社会環境の激変とそれに伴う大学への要求の多様化、公的助成の削減など日本の大学を巡る環境は年々厳しさを増しています。特に横浜市立大学においては、前市長の下における法人化決定以降、全員任期制の導入、国立大学の比ではない大幅な経費の削減、市OB・市派遣幹部職員への経営権の集中による無駄な業務の増加と現場負担の増大など、非常に不安定な大学経営が続いています。大学に働く職員の職域を代表する労働組合としてこれらの問題に取り組み、職員の労働環境の改善、安心して働ける職場の確保に全力を挙げます。

2.組織拡大への取り組み
 法人化以降、市派遣職員の引き上げ・退職に伴う組合員の減少が続いていましたが、常勤・非常勤の固有職員の加入により減少に歯止めがかかりそうな様子も見えてきました。とは言うものの、大学にとどまっている市派遣職員は漸次退職を迎え、固有職員の組合員については、事務系職員及び大学専門職は全員任期制で雇用の継続が不安定な状態が続き、嘱託職員・契約職員には雇止めの問題があるなど組合の維持・拡大は依然として容易ではない状況です。近年の嘱託職員や契約職員問題への取り組みや組合ニュース【公開版】を通じた情報提供、問題提起等によりプロパー職員の組合に対する信頼・期待は高まっていますが、これを組合員・組織の拡大へとつなげていく必要があり、これまで取り組みの遅れていた派遣会社からの派遣社員も含め、新規の組合員の獲得に取り組みます。また、ずらし勤務の導入や業務の多忙化で難しくなっている組合員相互の交流を確保・促進し、組合の基盤を強固なものとします。

3.任期制廃止への取り組みと労働契約法改正への対応
 附属病院の医療技術職を除く全教職員への任期制の導入という国内でもほとんど例のない人事制度は、人材の流出、職場のモラールの低下等、大学に問題しかもたらしていません。引き続きその廃止を求めるとともに、任期制と表裏一体の関係にある評価制度の運用の透明化、公平性の確保などに取り組みます。
 固有職員の退職が相次ぎ職場に定着しないことに関しては横浜市の大学調整課、大学当局とも問題として認識し、かつ、その原因の一つとして全員任期制があることは否定せず、また、労働契約法改正への対応の必要性も認めていますが、その一方で、職員組合及び教員組合の双方がそれぞれ行っている任期制廃止要求については、交渉が進展しない状態が続いています。任期制廃止に向けて一層強力に取り組みを進めていきます。

4.嘱託職員、契約職員雇止めの廃止への取り組み
 この問題については、職員組合の取り組みの結果、任期更新が終了した嘱託職員について、引き続き嘱託職員が必要であると認めた業務に関しては、雇止めになる嘱託職員の再応募を認める等の措置を取るという運用上の変更を勝ち取ることができました。しかしながら、昨年度、ついに業務の廃止を理由とした雇い止めが発生しており、また、再応募の結果採用された嘱託職員についても給与、賞与、休暇等の処遇がリセットされるという問題点が存在しています。引き続きこれらの改善を求めていくと共に、常勤職員と同様、雇止め自体の撤廃へとつなげるよう取り組みを進めます。

5.大学専門職の雇用問題への取り組み
 大学専門職制度は、国内の大学関係者等の大学職員の高度化(アドミニストレータ化)への要請に対する先進的取り組みとして導入されたものでしたが、法人化直後から大学の経営権を事実上掌握した市派遣幹部職員によって、その趣旨を無視した制度運用が行われ、さらに、契約更新を迎える個別の大学専門職に対して、「大学専門職の廃止が決まった」(学内にはそのような情報は一切明らかにされておらず、事実かどうかすら不明です)などとして一般事務職への身分の変更か退職かを迫るという不当行為が行われ、このような不透明な行為の結果、本学の運営に関する告発本が出版される事態にも至っています。昨年度来の取り組みの結果、組合執行委員でもある大学専門職2名の雇用と身分はとりあえず維持されましたが、職員の高度化や専門化とは相反する人事政策上の動きは続いており、大学専門職自体僅か3名にまで減少させられた中、その身分や業務の安定性の確保、専門職としての評価の問題などの課題は引き続き残っており、今後も取り組みを継続します。

6.コンプライアンスに基づく労使関係確立への取り組み
 度重なる交渉や組合ニュース【公開版】等を通じた指摘がある程度の影響を及ぼした模様で、法人化後の数年間の状況に比べれば担当者レベルでの対応に関してはある程度の改善が認められるものの、法人化後、事実上人事権等を掌握する市派遣幹部職員の労働3法、労働契約法を始めとする関係法令、制度等への知識・認識の不足が本学の労使関係の底流を流れており、それが人事制度、制度運用、個別の雇用関係トラブルに大きく影響を与えています。関係法令及びそこで保障された労働者・労働組合の権利の尊重に基づく労使関係の確立を求め取り組みを続けます。

7.組合事務室使用問題
 組合事務室に関しては、一昨年度末に大学当局側より突然、「4月以降の組合事務室の使用について、賃貸借契約化したい」等の申入れがあり、その後、同様の申入れを受けた教員組合とも連携しつつ交渉を継続、最終的に労使対等の原則に立った確認書を交わし、また、光熱水費についても電気量の実費相当額の支払を行うことで合意して、一応の決着を見ました。
 しかしながら、10月に入って、今度は職員組合、教員組合が共同で使用している組合会議室について、「耐震改修後、組合会議室についてはその面積約20平米の半分、約10平米ずつを職員組合、教員組合の両事務室に加算し、組合会議室自体は廃止したい」との説明があり、さらに改修後の両組合事務室のレイアウトの提示がなされました。本来、いずれも両組合と協議して決定すべき問題であるところ、当局側は既に実施設計段階で変更の余地はほぼないという態度を取っています。教員組合とも連携の上、適切な対応を求めていきます。

8.横浜市従本部、教員組合等との連携
 本学の労働環境は、全員任期制等、法人プロパー教職員にとって非常に厳しい状態が続いています。横浜市従本部、教員組合や病院組合等との連携を深めつつ、山積する問題に取り組んでいきます。

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ

期末一時金について

 今年度の期末・勤勉手当が決定しました。昨年度と同様、2.075月分が固有職員、嘱託職員、市派遣職員に対して支給されます。期日は12月10日です。ただし、支給月数は変わりませんが、ご承知のように市派遣職員、固有職員とも来年3月までの給与引き下げ中で月額給与が下がっているため、受取額はその分減少することになります。また、契約職員の方に関しては、(毎年書いていますが)その他の処遇も含め実態に合わせて常勤職員待遇とするよう求めていますが、今年も改善はされませんでした。引き続いて改善のための取り組みは続けていきます。

にほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ